「やる気を出すには」

すっかり秋になってしまいました。

9月29日のコンサートに向けての練習でリハーサル以外は引きこもっていたので、今いち実感が湧きません。

今回は「やる気になるには(沢山練習するようになるには)」という題で書かせて頂きます。
いや~私も教えて頂きたいです。そしてリサイタルの4か月位前に発動して欲しい。
・・・・・・と、生業とする私ですら思うのですからよっぽどですね。
ちなみに学生時代友人に「本番1か月前のテンションで常に練習してたら私はかなり上手くなれるのにそれが出来ない」とこぼした所、
「そんな事したらメンタルやられるから無理」と言われました。確かに。

「ヴァイオリンがやりたいって言うからやらせたら、自分で練習するしメキメキ上達するし素敵~!」なんて事は、基本ありません。
繰り返しになりますが一応音大を卒業した私ですら幼少期は泣いて嫌がりました。楽器には幾筋もの涙の跡が残っています。
ですがたまにいらっしゃいます(幼稚園~小学校低学年)。でも極僅か10人に1人ぐらいですかね。
大体小学校高学年くらいになると自発的に練習する様になります。
保護者の方がつきっきりで練習を見なくても大丈夫(崩れない)のはこの辺りです。

そこでヴァイオリンの指導者はシール制度を考えたりスタンプカードを考えたり色々策を巡らすわけですね。
その話はここでは置いておいてもう少し根源的な事を書きます。

夏前になるとファッション誌は軒並みダイエットの記事で溢れます。
「夏前に体を絞る!(水着を着るため)」といった具合です。不思議ですよね。日頃から体重をキープしておけば良いのです。
他にも似たものは沢山あります。「お給料日前の節約レシピ」とか・・・?普段から節約していれば何の問題もありません。
そう。人間は目標や目的も明確に無いのに常に頑張り続けられるほどは強くないのです。
野球のイチロー選手は「大きな目標・中くらいの目標・小さな目標」を立てていたといいます。素晴らしい。
○○になりたいから(大目標)○○出来てなきゃいけないから(中目標)○○が出来るようにする(小目標)。
教育実習の時にも言われました。「こうなると良い」というのを明確に伝えなければ生徒さんは頑張 れ ないよ、と。

ある日突然音階を弾けと言われたってやる気になりません。ある日突然練習曲を出されたって意味のない苦行です。
もっといえば「この曲を弾きなさい」って言われたところで「なんで?アンパンマンの方が良い(例えが古い・・・)!」となります。
皆さん好きで、何らかのきっかけがあってヴァイオリンを始めたのですから(私はありませんでした)、それなりに「ヴァイオリンて素敵!」と
思う出来事があったはずです。横断歩道を渡っていた女の子が持っていたケースがヴァイオリンだった、
お姉ちゃんの発表会を見に行ったらヴァイオリンを弾いてる人がいてかっこよかった!
何でも良いのですがそこにはある種の「憧れ」があったはずです。
基本的にはそこに近づけるような方向でレッスンを開始します。
後は何でも良いのです。「発表会で赤いドレスが着たいから出てドレスに見合う演奏が出来るように頑張る」「情熱大陸をカッコよく弾きたい」。
こういった目標や夢がある程度定まれば逆算します。
「情熱大陸を弾くにはポジションチェンジが必要→ポジションチェンジの練習をする→ファーストポジションのフィンガリングは完ぺきに」
「将来オーケストラで弾きたい→(ジュニアオケでも弾きたい)→様々な弓のテクニックをマスターしなければならない→練習曲で練習」
といった具合です。
時には「弾きたい曲」を無理して弾いて挫折を味わう事も大事です。自分の目標に対して足りてない部分を身をもって知るわけですから。


要約すると「目標をみつける」事ですね。もっと言うと上記の様に規模の違った目標が順番にあると良いです(これは難しいですね)。
あとは「今何のためにこれをやっているか」を理解した上で練習する事です。
そして指導者サイドは、生徒さんが(出来れば自分自身で)目標を見つけられるようにレッスンに努める(実技の指導だけでなく)、
音大を出た自分の感覚で課題を押し付けない事が大事だと思っています。

以上はあくまで私の考えです。参考にして頂ければ幸いですが絶対ではありません!

ちなみに私が真面目に練習する様になったのは小学校高学年、コンクールを考える様になってからでした。
実際に初めて出たのは中学校2年生でしたが・・・。





      

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